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村木 嵐

作家

メッセージ

秀吉の大坂城は徳川幕府が威信をかけて造り替え、70人もの城代が老中へと続く出世の足がかりにした。徳川時代の大坂城のほうが歴史は長かったが、昭和に復興されるときは秀吉の天守閣が選ばれた。いったんは姿を消してもシンボルとなって蘇るのは、陸前高田の奇跡の一本松と似ている。400年も昔の、破壊しつくされたはずの秀吉の石垣は生きていた。いろんな人がいろんな空想のできる、奇跡の石垣を掘り起こしてほしい。

プロフィール

1967年、京都府生まれ。作家。豊臣秀吉のキリスト教禁教による、天正遣欧少年使節・千々石ミゲルらの過酷な後半生を描いた歴史小説『マルガリータ』(文藝春秋刊)で2010年、松本清張賞を受けデビュー。著書に「徳川の平和」を基礎づけた老中・松平伊豆守信綱と島原の乱を描いた『遠い勝鬨』(文藝春秋刊)など。司馬遼太郎夫人・福田みどりさんの個人秘書でもある。