釜場を設置し、溜まっていた水が排水されたので、工事は次の段階へ進みます。
長年(約400年!)地下に眠っていた石垣は、想定していたより風化が進んでいたため、より良い状態で保存・展示ができるよう石垣石材表面の調査を行い、剥落等のおそれがある箇所を中心に薬剤を塗布する検討を行っています。
調査を行うためには、石垣に近づく必要があるため、石垣に沿って足場を設置しました。
<足場設置状況>
大坂城豊臣石垣公開プロジェクト
釜場を設置し、溜まっていた水が排水されたので、工事は次の段階へ進みます。
長年(約400年!)地下に眠っていた石垣は、想定していたより風化が進んでいたため、より良い状態で保存・展示ができるよう石垣石材表面の調査を行い、剥落等のおそれがある箇所を中心に薬剤を塗布する検討を行っています。
調査を行うためには、石垣に近づく必要があるため、石垣に沿って足場を設置しました。
<足場設置状況>
発掘調査を終え、次の工程(今後、順次アップ予定)に移る予定でしたが、周辺に降った雨水が石垣から現場内に流れ込んでおり、また、地下7mの地盤は、雨水等を浸透しない土質であったため、雨水が溜まりつづけ、地下遺構の保護のために敷設した砂層(保護砂)が滞水し泥状化しました。
<雨水による溜水状況>
このままでは工事継続が困難であったため、雨水排水方法の見直しとして、地下遺構への影響がないことを確認した上で、排水釜場の形状・設置位置を変更し設置しました。
設置後は釜場に周囲の水を集め、ポンプを使って排水を行います。
<排水釜場設置状況>
貴重な文化財である豊臣石垣を、将来にわたり良好な状態で保存していくためには、現在の石垣の状態を把握し、石垣に影響を及ぼす可能性のある様々な要因を想定した上で、変化が生じていないかを継続して観察していく必要があります。
このため、豊臣石垣が構築された時代のものと考えられる石垣背面の盛土層においてボーリングを行い、土壌を採取し土質性状を確認するとともに、地中の温度や含水量を継続的に計測するためのセンサーを設置しました。
今後は、計測データをもとに、露出した石垣の乾燥・湿潤状態を確認していきます。
なお、豊臣石垣背面の盛土は、上町台地の地層を材料としていることがわかりました。
<ボーリング作業状況>
<石垣断面イメージ>
<ボーリングで採取した土壌>